【AD・アトピー性皮膚炎】

小児期に包帯グルグルにするほど悩まされたアトピー。大人になって寛解してきたが,アトピーとは違うかもしれないが,近年の大気汚染, PM2.5の影響か痒疹や異汗性湿疹があっかするようになってきた。個人的にはコロナのせいにしたいところですが。

アトピー性皮膚炎のガイドラインが2021年に改訂された。

鑑別疾患は色々あるけれど,難治性湿疹の中には遺伝子疾患もある

1)Wiskott-Aldrich症候群

WASP遺伝子のX染色体連鎖劣性遺伝。免疫不全,血小板減少,難治性湿疹がtrias

2)高IgE症候群

たまに50000を超えるIgEをみることもあるが,皮膚膿瘍,肺炎などの典型的な例はいまだ見ない。STAT3, TYK2, DOCK遺伝子異常があるようだ。

他にもOmenn症候群,IPEX (immune dysregulation, polyendocrinopathy, enteropathy, X-linked)症候群もある。

2.バイオマーカー

(5)SCCA2

TARCは有名であるが,2021年2月に15歳以下の小児で保険適応になった。

3.治療

3)デルゴシチニブ(コレクチム®)

144円/gであり,アンテベートなどのステロイドと比較すると7倍以上の値段であり,やはり限られた顔などにしか使えないだろう。

JAK阻害薬でもっと使ってみたいが,カポジ,ヘ1ルペスが少し怖いところ。プロトピックはどうしても刺激感があったのでとても使いやすい。

JAK-STAT経路を阻害する。デルゴシチニブはJAKファミリーのすべて(JAK1, JAK2,JAK3, TYR2)を阻害する。

デルゴシチニブの分子量は320であり,正常皮膚からも吸収される。

(6)バリシチニブ(オルミエント®)

こちらもJAK1/JAK2阻害薬の内服。1日1回4mg内服。新しい薬なのでまだCYAのほうが使いやすいか。

JAKの中で唯一2mgへ減量できる。

EASI-75(16w) 43.1% (2mg), 47.7% (4mg)

4mg 5274円,月44301円(3割)

AAの適応もある。

RAへの適応もあり,ADでの結核はないが,RAでの結核発生はあるようで,やはりスクリーニングは必要か。

リンヴォックの年齢のほうが低い。

倍量にはできないので,若干ひどくない人を対象に使いたい。

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